介護保険制度の活用 施設サービスを利用するには
自宅で老親の介護をしていると家族の生活が犠牲になってしまい、家族関係にも影響を与えてしまうケースも多いと思います。このように自宅で介護が難しくなってきた場合、施設を利用するのも選択肢の一つです。
■施設サービスを利用する判断基準とは
★ 老親の精神状態が悪化したり、身体的な症状が悪化した時。
★ 介護しいている家族などが病気になったり、介護で精神的に疲れたと感じる時。
■介護施設を選択するときのポイントとは
★ まず、その施設を訪問して、施設の状態や介護の状態を実際に確認することが大切です。
★ 排泄ケアを適切にしているか確認する。それには施設内に悪臭があるか否かで推測できます。
★ 入所している老人達の表情が明るく笑顔でいるかを見ることで、その施設の雰囲気を判断できます。
★ 介護への取り組みが信頼できるか確認する。介護施設では原則として身体拘束は禁止です。しかし、点滴が外れないように手や腕を縛る施設もあります。
★ 入所者が具合が悪くなったときの医療体制を確認する。医療施設との連携が十分にとられているか確認すると良いでしょう。
★ 介護施設は家族が通いやすい所にあるかも大切な選択基準です。遠い場所では家族が訪問するのも疎遠になってしまいます。
■介護保険が利用できる施設とは
介護老人福祉施設
★ 「特別養護老人ホーム」あるいは「特養」と略される施設です。
★ 食事や排泄などお日常生活の世話が中心となる施設です。
★ この施設は病院施設というよりも、一人ひとりの生活の場として過ごす施設です。
★ これまでは「要介護1~5」の人が入所できたが、2015年度以降は新たに入所できるのは「要介護3位上」の人のみとなります。しかし、特別の事情がある場合には「要介護1、2」の人も入所できます。
介護老人保健施設
★ 「老養」と略される施設です。
★ 病院の医療機能と老人ホームの生活介護機能をあわせ持った施設です。
★ 医師、看護師、介護スタッフ、リハビリスタッフが配置されている施設です。
★ 入院治療の必要がない「要介護1」以上のひとなら入所できる。
★ 在宅への生活復帰を目的としてリハビリをする施設ですので入所期限があります。
介護療養型医療施設
★ 介護保険で利用できる高齢者のための病院です。
★ 医師や看護師が常時待機しています。
★ 身体的な疾患の治療や、終末期ケアの体制も整っています。
★ 要介護1以上の人が利用できます。
★ 心臓疾患、癌、認知症など色々な病気をもったお年寄りが医療的な管理を受けながらケアを受けられます。
★ 終身制ではないので、状況が改善した場合は退去しなければならない事もあります。
地域密着型の施設
介護保険が使える、グループホーム、ケアハウス、介護付き有料老人ホームなどがあります。
関連記事
-
介護保険で受けられるサービスにはどのような種類があるのか
介護保険制度は手続きやサービス内容が複雑でわかりにくいと言われています。そこで、 …
-
介護保険制度の解説 地域密着型サービスとは
住み慣れた場所で介護が受けられるのが「地域密着型のサービス」です。高齢の親が介護 …
-
特別児童扶養手当 身体障害がある子供の公的援助
障害児への援助として「特別児童扶養手当」があります。 スポンサードリンク 関連
-
高額な医療費の払い戻し 健康保険法の高額療養費制度の解説
手術や入院をしたとき、その支払額が高額になることがあります。そんな医療費の家計の …
-
介護保険により、介護福祉器具の貸出や購入費用の補助を受けることができます。
介護保険により、介護器具などの福祉器具の貸出や購入費用の補助を受けることができま …
-
労災保険制度とは その仕組と具体的な保証内容と請求方法
労災保険とは、業務上や通勤途中の災害により、負傷したり病気になったり死亡したなど …
-
障害児福祉手当 子供に重度の障害がある場合の手当
障害児を育てている場合、「特別児童扶養手当」以外にも「障害児福祉手当」をもらうこ …
-
在宅ケアで利用できる介護サービスとは
訪問介護とは、ホームヘルパーなどが自宅に来てくれて家事や介護を手伝ってくれること …
-
介護保険の仕組みと、介護保険の利用方法の解説
介護保険は2000年からスタートした保険制度です。介護は家族だけでなく社会全体で …