深夜の友は真の友

人生は短く、夜もまた短い。今日できることは明日に延ばして、せめてこの深夜の一時を…

動乱期をえがいた古典文学は面白いですね

      2015/04/07

古典文学の中でも「軍記物語」は私の好きなジャンルの一つです。

やはり、安定した平和な時代より、混乱期の時代のほうが面白い人物がたくさん出てくるのです。

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これは現代にも当てはまるのですが、安定した平和な時代は年功序列的な時代です。しかし、混乱期は本当の実力が無いと生き残ることができない時代です。ですから、安定した時代には歴史の表面に出てこなかったような人物も、混乱期には頭角を表してくるのが面白いです。

私が好きな軍記物語のなかでも南北朝の動乱の『太平記』は特に好きです。

あの楠木正成などが出てくる時代です。この楠木正成の出自なんて大阪の豪族だったらしいという程度のことしか判らない武士なのですが、歴史上では「忠臣」として歴史に名を残しています。こんなのも歴史上の動乱期だからこそありえるのでしょうね。

これが平和な江戸時代だったら、楠木正成のような人物が歴史の表舞台に現れることは無かったはずです。この太平記には、楠木正成以外にも、個性的で魅力的な人物がたくさん出てきます。

このような混乱期、日本には全国各地に楠木正成レベルの武将がたくさんいたのでしょう。

今でこそ、楠木正成は知略に長けた名将ということになっていますが、彼はゲリラ戦を得意としていたようで、こういうゲリラ戦術に長けているということは、南北朝の動乱がおこる前から頻繁に近隣の領主と領地争いなどで戦闘慣れしていたのだと思います。

こういう実力のある人物が歴史の表舞台に出てくるのも「動乱期」だからこそです。

そうして、一般庶民などの間にも、これまで無かったような文化が花開くのもこういう動乱の時代なのですね。

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