乳幼児の熱中症の症状とその対策
2022/04/01
暑い季節になると、赤ちゃんを車の中に置いたままにして、気が付いたら赤ちゃんが死亡していたというケースがよく報道されます。
「脱水症」は水分を補給すればよくなりますが、「熱中症」は体温中枢そのものが影響を受けた状態ですのでとても危険な病気なのです。
「熱中症」は赤ちゃんにとって死亡率が高い怖い病気なのだということをまず理解しておいてください。乳幼児は大人に比べて体重あたりの発汗量が多いうえに、喉がかわいても自分で水分補給することができません。ですから、親は子供が「熱中症」にならないように注意してあげないといけません。
「熱中症」は屋外だけでおこるものではなく、室内でもおこりますので注意してください。
熱中症になるメカニズムは
体温上昇 → 発汗 → 体液不足(脱水症)→ 発汗ストップ → 熱中症
という経過を経て「熱中症」になります。
つまり、熱中症を防ぐには、まず「脱水症」にならないようにすることが大切です。
■乳幼児の熱中症が疑われる症状
★初期症状
元気がなく、何となく機嫌が悪い。泣き声に元気がない。
顔の皮膚が赤く熱い。顔色が悪く、脈が弱い。
唇が渇いている。
いつもよりミルクを飲みたがる。
汗をかかなくなる。
おしっこが出なくなる。または、少なくなる。
★危険な状態
ぐったりする。
意識が朦朧としている。
呼びかけても反応がない。
意識がなくなる。
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■熱中症が疑われる場合の応急処置
すぐに日陰や室内などの涼しい場所に移動しましょう。
衣服をゆるめ、頭を高くして寝かせます。
頭や体には冷たいタオルを当てて体温を下げます。
水分を飲ませてください。一気に飲ませると吐くこともあるので、少量ずつにします。
乳幼児に「熱中症」の症状がある場合すぐに病院に連れて行ってください。
救急車をよぶことをためらってはいけません。
■熱中症予防のポイント
乳幼児にとって快適な温度は「18℃から26℃、」湿度は「40%から60%」ですので、
エアコンを使い、部屋の温度、湿度を適温にしてください。たとえ室内にいても「温度、湿度」が高いと熱中症になる危険があります。熱中症は必ずしも屋外だけでなるのではないのです。
エアコンの補助として扇風機を使う場合は、必ず「首振り」機能を使い、 赤ちゃんからは最低2~3メートル離した位置で、風力は「一番弱い風」で「タイマー」をセットして使います。扇風機の風を直接、乳幼児(大人も)に当てては絶対にいけません。赤ちゃんの体温が下がり命の危険もあります。
扇風機は室内に「空気の流れ」を作る為に使ってくください。乳幼児は自分で動く事ができないので、扇風機の風を直接当て続けると「体温の低下」をおこす危険がありますので特に注意が必要です。
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