老人、高齢者の熱中症対策と予防法、そうして対処法
2023/01/23
梅雨が明けると暑い夏がきます。そうして「熱中症」の危険も高まる季節にもなります。特に高齢者は体力が衰えているので体温調節の機能も弱く熱中症になりやすいので注意が必要です。
高齢者が熱中症になると「重症化」しやすいので、早めに熱中症の症状を把握して対処することが重要です。高齢者が熱中症から身を守る方法を解説します。
■高齢者が熱中症になりやすい理由
高齢者が熱中症になりやすいのは、老化により体力が落ちて体温調節機能が低下しているからです。老齢により汗をかきにくくなり発汗による体温調節ができにくくなります。
さらに高齢になると体内の水分量が若い頃に比べて少なくなるうえに、渇きの感覚も鈍り水分摂取量も減少します。成人の体内の水分量は通常60%程度ですが高齢者の場合50~55%と少なくなります。
そうして、高齢者は体温調節機能が低下しているので室内がかなり高温多湿の状態でも「暑さ」を感じる感覚も鈍くなっています。そのため高齢者は、脱水になりやすいのです。高齢者の場合、周囲が気づいたら重症化していたというケースが多くありますので特に注意しなければいけません。
■高齢者が熱中症にならないための方法
部屋の室温と湿度に注意する
高齢者は暑さを感じにくくなるので、温度計や湿度計で部屋の温度と湿度をこまめにチェックしエアコンや扇風機で室内温度を適温(設定温度28度以下、湿度60%以下)
にコントロールするようにしましょう。
また、できるだけ暑い日は屋外には出ないようにして、どうしても屋外に出る場合は日陰を選んで歩き、日傘をさしたり帽子をかぶったりしてください。お年寄りは「エアコン」を嫌う人も多いですが積極的にエアコンを利用することも大切です。
水分補給を忘れずに
「のどが渇いた」と思ったときにはすでに体は水分不足になっている場合があります。「のどの渇き」を放置すると危険ですのでこまめに水分補給を心掛けてください。高齢者の場合「のどが渇いていなくても」水分補給をこまめにしてください。この場合スポーツドリンクや塩あめなどで水分とともに塩分も補給するようにしましょう。
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■熱中症の症状
軽症…現場での応急処置が可能
めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直(こむら返り)、大量の発汗
中等症… 病院への搬送が必要
頭痛、気分の不快、吐き気、おう吐、力が入らない、体がぐったりする(熱疲労、熱疲弊)
重症… 入院・集中治療の必要
意識がなくなる、けいれん、歩けない、刺激への反応がおかしい、高体温(熱射病)
高齢者の場合、唇や舌が乾燥する、元気が出ない、体が熱っぽい…などの症状も熱中症のサインです。
また、注意してほしいのですが、熱中症は気温が高いときにだけ起きるものではありません。気温がそれほど高くない日でも、湿度が高い、風が弱いなどの時も注意が必要です。
■高齢者が熱中症になったときの対処法
熱中症が疑われる場合、すぐに風通しのいい日陰やクーラーなどが効いている室内など涼しい場所へ移してください。
衣服をゆるめたり、体に水をかけたり、水でぬらしたタオルを首筋などにあてて扇いだりするなどして体を冷やします。
冷たい水を与え、たくさん汗をかいた場合は、冷たい水やスポーツドリンクや塩あめなどにより、塩分を補給する
体力が衰えている高齢者の場合、熱中症は急速に症状が進行し重症化しますので早めに異常に気づき、応急処置をすることが重要です。そうして、すぐに病院へ搬送してください。
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