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ロシア極超音速ミサイル「アバンガルド」 迎撃方法はあるのか?

   

ロシアのプーチン大統領は2018年12月26日、米国の「核戦略見直し」に対抗して開発を急いでいた新型の極超音速ミサイル「アバンガルド」を、中西部オレンブルク州から約6千キロ離れたカムチャツカ半島の標的に向けた発射試験に成功したと発表した。

2019年にも実戦配備予定の、この極超音速ミサイル「アバンガルド」は核弾頭の搭載ができ、米国のミサイル防衛システムによる迎撃が難しいとされる。

配備されれば米ロの核開発競争の激化につながる恐れがある。

モスクワの国防省施設で試射を見届けたプーチン氏は、「想定される敵のミサイル防衛システムでは攻略は不可能。大きな勝利だ」と話し、米国のミサイル防衛システムを無力化する能力を強調。

「来年にもロシア軍に実戦配備される」と明言し、「ロシアにとって最高の新年のプレゼントだ」と自賛した。

 
 
 
 

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ロシア政府によると、アバンガルドはマッハ20の極超音速で敵国のミサイル防衛システムをかいくぐりながら飛ぶため、迎撃が非常に困難だとされる。
米国が2月に発表した、新たな小型核兵器や核巡航ミサイルの開発などを含む「核戦略見直し」に対抗し、プーチン氏が3月に開発を明らかにしていた。

大陸間弾道ミサイル(ICBM)で打ち上げられた「アバンガルド」と呼ばれるこの兵器の配備は来年始まるとプーチン大統領は語った。ロシア当局者によれば、通常兵器もしくは核兵器の搭載が可能。

大統領が今年の年次教書演説で米国のミサイル防衛システムに対するロシアの答えだとして触れていた新兵器群の1つがアバンガルドで、「隕石のように標的に向かう」と大統領は説明していた。

「アバンガルド」はロシアが15年前に本格的に開発を始めた新型の核弾頭で、長さは5メートルほどで、翼を持ち、弾道ミサイルで打ち上げられ、上空で切り離されたあと水平に飛行し、敵のレーダーをよけながら攻撃する能力があるとされている。

その速度は音速の20倍、マッハ20にも達することから「極超音速兵器」とも呼ばれ、アメリカのミサイル防衛網に対抗するためのロシア軍の切り札の一つとみられてきまた。

 


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■ロシアの極超音速ミサイル「アバンガルド」の動画

Ракетный комплекс ≪Авангард≫

 
 

■極超音速ミサイルへの防御方法はあるのか?

極超音速ミサイル「アバンガルド」の性能がロシアの発表通りなら、このミサイルを迎撃するのは現在の迎撃システムでは極めて難しいこととなる。

「ブースト-滑空」式飛行体の飛行の前半段階は依然通常の弾道ミサイルである。現有の中段迎撃手段とブースト段階迎撃は、この段階の来襲する極超音速ミサイルを完全に撃墜できる。

だが極超音速ミサイルが真にミサイル迎撃手段を失効させる部分は飛行体が弾道ミサイルから分離し、大気圏に入り滑空を開始した後でこの飛行段階は、その極めて高い飛行速度により現有の対ミサイルおよび対空ミサイルでは追跡および迎撃し難くさせる。

また、この極超音速ミサイル「アバンガルド」新型ミサイルは弾道の中段でもう極超音速滑空を開始するとされる。

すでに弾道ミサイルや巡航ミサイルに照準を合わせたミサイル防衛システムでこの極超音速ミサイルを迎撃するためには、自らの迎撃システムの全面更新が必要となる。

この極超音速ミサイルを迎撃するには、大出力レーザー、レールガンなど新たな対抗技術が必要となるのかもしれない。

 
 

■レールガン発射テスト・超高速発射体(HVP) – Railgun & High Velocity Projectile Firing test

 
 

■レーザー砲の実験


 
 

 
 

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