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リチウムイオン電池搭載の最新鋭潜水艦「おうりゅう」が進水式

      2018/10/19

2018年10月4日、三菱重工神戸造船所で、海上自衛隊の「そうりゅう型」潜水艦11番艦にあたる潜水艦「おうりゅう」の進水式が行われました。

 
 

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この「おうりゅう」は、これまで「そうりゅう型潜水艦」に採用されていた鉛電池に代わり新たにリチウムイオン電池が搭載され、水中での持続力や速力向上したほかステルス性能も高まりました。

リチウムイオン電池を搭載した潜水艦は、海上自衛隊の潜水艦としてはもちろん、軍事用の潜水艦としては「おうりゅう」が世界初の採用といわれています。
また、これまでの「そうりゅう型潜水艦」に搭載されていたスターリング機関(潜航中も発電機を動かせる非大気依存機関)は、この「おうりゅう」搭載されていません。
つまり、リチウムイオン電池だけで「鉛電池+スターリング機関」を代替する能力を持っているのです。

この「おうりゅう」の詳細は明らかにされていませんが、全長84.0m、幅9.1m、深さ10.3m、基準排水量2950t、水中最大速力約20ノット、乗員数は65名。

 
 

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■なぜ、海上自衛隊の「おうりゅう」が世界の軍事専門家の間で注目されているのか?

「おうりゅう」が世界の軍事専門家の注目をひいたのは、これまでの通常動力型潜水艦で使われている「鉛蓄電池」から「リチウムイオン電池」に置き換えられたからです。

この「おうりゅう」の建造費は643億円といわれています。しかし、ひとつ前の「そうりゅう型10番艦」の建造費は513億円でしたから「おうりゅう」がいかに高価な潜水艦かわかると思います。

現代の潜水艦の動力は主に「原子力機関」と「ディーゼル機関+電動機」とに分かれますが、通常動力型潜水艦のほとんどは「ディーゼル機関+電動機」が使われています。

ディーゼル機関では潜航時は吸気が不可能なので潜航時は電動機を使用しますが、この発電機の電源としているのが鉛蓄電池です。
 
 

■鉛蓄電池の問題点

鉛蓄電池は充電するのに長い時間がかかり、ディーゼル機関により充電される潜水艦は吸気の為に水上にいることを強いられます。ですから、充電中の潜水艦は敵に発見される危険性高くなります。
さらに、鉛蓄電池の充放電回数は約300回位で少く、消耗した充電池から水素が放出されて蓄積し火花によって爆発する危険性があります。

また、潜水艦が強く傾いたり、戦闘時に敵からの爆雷による攻撃を受けた場合に電池が崩れたすると、鉛蓄電池から酸素が放出される可能性もあります。硫酸が充填されている鉛蓄電池に何らかの原因で海水が浸入すると有害な塩素ガスが発生します。
 
 

■リチウムイオン電池の利点と問題点

リチウムイオン電池は液体の電解質を使わずガスを放出しません。そうして鉛蓄電池より充電時間も早く、充放電回数が最大3千回と10倍にほどの能力があります。
さらに、リチウムイオン電池は鉛蓄電池よりコンパクトで強力なうえ、安全性も高いのが利点です。

「そうりゅう型」潜水艦の旧型電池をリチウムイオン電池に置き換えると2倍以上にエネルギー量が増えるともいわれています。しかし、戦闘時に爆雷などの攻撃を受け、リチウムイオン電池が損傷した場合に電気化学セルがショートする可能性もあります。このよううな状況ではリチウムと電解質との反応により可燃性ガスが生成され、燃焼および温度の急上昇が起きます。

もしリチウム電池が燃え上がると、リチウム電池は空気に触れずに燃え、リチウムと水の反応は水素を生成するので消火は非常に難しいものとなります。火災は潜水艦にとって最も危険な状況です。以前、テスラ電気自動の炎上事故も同様の原因といわれています。

世界の軍事専門家の間で海上自衛隊の「おうりゅう」が注目されているのは、これらのリチウムイオン電池のリスクを克服したと見られているからです。
 


 


 

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 - ミリタリー

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